十二宮(じゅうにきゅう)とは、紫微斗数命盤を構成する要素で、主要39星と並びとても重要なものです。
@ 命 宮 (めいきゅう) F 遷移宮 (せんいきゅう)
A 兄弟宮 (きょうだいきゅう) G 交友宮 (こうゆうきゅう)
B 夫妻宮 (ふさいきゅう) H 事業宮 (じぎょうきゅう)
C 子女宮 (しじょきゅう) I 田宅宮 (でんたくきゅう)
D 財帛宮 (ざいはくきゅう) J 福徳宮 (ふくとくきゅう)
E 疾厄宮 (しつやくきゅう) K 父母宮 (ふぼきゅう)
これらのほかに13番目の宮として身宮(しんきゅう)があります。後半生に強く作用する宮です。
名称からわかるように、それぞれの宮は判断する具体的な方向性が決まっていて、どの宮にどんな星が入るかによって、あなたが今どんな状況にあるのか、何をすべきなのかを的確に教えてくれます。
命盤さえ作成してしまえば、紫微斗数が詳細かつ正確に命運を計ることができる理由はここにあります。
命宮(めいきゅう)
その人の一生の命運を読み取る基本となる最も重要な宮で、人生に及ぼす影響は絶大です。
宿命や本質といった個人の核になる部分を表します。
性格、才能、思考、適性、人生傾向、容貌などがわかります。
兄弟宮(きょうだいきゅう)
兄弟姉妹との関係を表します。
縁の厚薄、助け合えるかどうか、兄弟姉妹のおおまかなタイプなどがわかります。
また親友についても、この宮で判断します。
夫妻宮(ふさいきゅう)
配偶者および恋愛に関することを表します。
配偶者のタイプ、結婚生活、好みの異性、恋愛傾向、早婚か晩婚か、相性などがわかります。
女性にとっては重要な宮です。
子女宮(しじょきゅう)
子供との関係を表します。
縁の厚薄、育て方、意思の疎通、親孝行の度合、子供のおおまかなタイプなどがわかります。
この宮は「セックス宮」「男女宮」とも呼ばれ、性に関する判断にも応用できます。
財帛宮(ざいはくきゅう)
一生の財運を表す重要な宮で、紫微斗数占術において的中率が高いカテゴリーのひとつです。
財運の有無、どうやって財産を得るか、財産管理能力などがわかります。
あくまで自分が稼ぎ出す″煢^であって、クジ運やギャンブル運とは関係ありません。
疾厄宮(しつやくきゅう)
健康に関することを表します。
健康か病弱か、かかりやすい病気、遭遇しやすい災難事故、病気やけがの発生時期、対処方法などがわかります。
先天的な健康運は命宮で、後天的な健康運は疾厄宮で判断するといいでしょう。
遷移宮(せんいきゅう)
移動に関すること全般および対人運を表します。
旅行運、外出運、転居運、転勤運、故郷に残るか離れるか、社交能力などがわかります。
命盤上では必ず命宮の対面に位置するため、重要な宮のひとつとなります。
一歩外へ出たら、この宮の象意が影響すると考えていいでしょう。
あなたの外面(他人からの見え方)も教えてくれます。
交友宮(こうゆうきゅう)
友人知人を含む自分より目下の人物との関係を表します。
友人、知人、同僚、部下、後輩、生徒との縁の厚薄、互いに力になれるかなどがわかります。
なお親友との関係については、兄弟宮から判断したほうが的中しやすいと考えます。
「奴僕宮」 「僕役宮」「人事宮」とも呼ばれます。
事業宮(じぎょうきゅう)
職業運を表す重要な宮で、紫微斗数占術において的中率が高いカテゴリーのひとつです。
職業適性、仕事の進め方、成功するかどうか、事業主タイプか勤め人タイプか、得られる地位などがわかります。
とくに職業適性については、命宮とあわせて判断する必要があります。
「事業宮」とも呼ばれます。
田宅宮(でんたくきゅう)
不動産や住宅環境に関することを表します。
自身の不動産運、祖先からの相続運、不動産の入手方法、住居の環境や状態などがわかります。
家運の栄枯盛衰、訪問人の多少まで判断可能という研究者もいます。
福徳宮(ふくとくきゅう)
その人の一生における福分、具体的には精神満足度を表します。
人生の楽しみ方、趣味、享楽、ストレスの度合、交際の多少などがわかります。
文化面や趣味の世界での才能判断にも応用できます。
父母宮(ふぼきゅう)
両親との関係を表します。
縁の厚薄、助け合えるかどうか、影響力と感情関係、両親のおおまかなタイプなどがわかります。
さらに上司や先輩、先生や師匠といった目上の人物との関係にも応用できます。
身宮(しんきゅう)
紫微斗数では、十二宮に加えて身宮(しんきゅう)が設けられています。
これは「13番目の宮」などとも呼ばれますが、実は命宮と対を成す、とても大切な宮なのです。
身宮は命盤上で独立した宮位を持たず、命宮、夫妻宮、財帛宮、遷移宮、官禄宮、福徳宮のいずれかに配置されます。
一般的に命宮は先天運を表し、身宮は後天運を表すとされ、中年期以降の命運を判断するのに用いられます。
たとえば、身宮が夫妻宮と重なる場合は結婚によって後天運の良し悪しが決まり、福徳宮と重なる場合は趣味などによって後半生の幸福度が決まります。
身宮はそれがどの宮にあろうとも、そこに入っている星々の象意を、現実社会の中に沁み出させようと働きます。
身宮については門派や研究者によって、様々な議論があることも付け加えておかなくてはなりません。
紫微斗数では、命盤にちりばめられた各宮に入った星の性質で命運を判断するのが基本です。
ところが本場中国ではそれだけでは終わりません。
より正確な判断を下すために、もっと専門的な方法を用います。
そのひとつが三方四正(サン・ファン・スー・チェン/さんぽうしせい)と呼ばれるもので、関連性が高く影響力の強い宮同士をリンクさせ、総合的に判断する方法です。
たとえば、あなた自身(命宮)が生きていくうえでお金(財帛宮)と仕事(官禄宮)は重要ですし、移動(遷移宮)は対外活動全般です。また命宮の両隣は自身に最も近い位置です。
こうした位置関係を三方四正といい、本宮・三合宮・対宮・隣宮によって構成されます。
本宮から左右それぞれ4つ目にあたる宮を三合宮と呼び、本宮と三合宮をあわせて三方といいます。
本宮の真向かいの宮を対宮、本宮の両隣の宮を隣宮と呼び、本宮と対宮および隣宮をあわせて四正といいます。
本宮(ほんきゅう)
あることを判断するとき、中心となる宮を指します。
一般に命盤を解説するには命宮を本宮としますが、結婚や配偶者をみるには夫妻宮を、仕事運をみるには官禄宮を、健康状態をみるには疾厄宮を、本宮として中心にすえるのです。
注意すべき点は、物事の本質を知るには多角的にみる必要があるということで、本宮だけで判断してはいけません。
三合宮(さんごうきゅう)
四柱推命などでいう十二支の三合と同じです。
本宮から左右にそれぞれ4つ数えた宮がこれにあたります。
本宮が奴僕宮なら、左回りに4つ数えた父母宮と、右回りに4つ数えた子女宮が三合宮です。
十二支の関係で表すと次のとおりです。
申−子−辰 亥−卯−未 寅−午−戌 巳−酉−丑
対宮(たいきゅう)
四柱推命などでいう十二支の冲と同じです。
本宮が命宮なら対宮は遷移宮、本宮が財帛宮なら対宮は福徳宮となります。
本宮と対宮の関係は「表と裏」「光と影」のようなもので、とても重要です。
十二支の関係で表すと次のとおりです。
子−午 丑−未 寅−申 卯−酉 辰−戌 巳−亥
隣宮(りんきゅう)
本宮を挟む両隣の宮のことで、本宮が命宮なら父母宮と兄弟宮に当たります。
本宮に最も近い位置にあるので特別扱いしますが、対宮と三合宮に比べると関連性はやや低くなります。
双星が隣宮に入って本宮を挟む形になると、吉凶に関わらず威力が増します。
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